思う

今更説明するまでも無く、強力なカードの総称として定着している「ダブルオー」。
特にエクシアヴァーチェ、Oガンダムの3枚が代表的で、これらは要するに「プレイしにくいけど、プレイできたら超強い」という非常に簡単な性質が共通点として存在している。
19弾の頃はまだエクシアしか無かったので、「わざわざ事故率上げるくらいなら単色で頑張る」という発想が十分許されたが、流石に今となってはそれは難しい。「なるべく事故らない構築をして、あとは運に任せる、回れば勝つ」というデッキが大勢を占める様になった。
こいつらのお陰でガンダムウォーというゲームの何が変わったのかと言うと、一番根本的な所で「事故の敷居が下がった」ってのは絶対にある。
(去年似た様な記事を書いてたので、貼る。http://d.hatena.ne.jp/kotobuki_84/20080328/1206636511
昔は5ターン目にΞが出るってだけで大騒ぎだったのに、今は4ターン目にヴァーチェをリロインさせるのが「普通」なんだぜ。先行の初手に「青G、月面、アストナージ、陸ジム、Oガンダム」の5枚コンボが揃ってれば、見た目は緩やかでも実質的にワンターンキルしちゃうデッキが許されてるんだぜ。
これをミスデザインだと片付けるのは簡単だけど、そうじゃないと仮定するなら、要は2D6ゲームスのゲームデザイナーは「ガンダムウォー運ゲーにしたい」と考えているのだと考えられる。


対戦をすると、勝った側は快感を、負けた側は不快感を得る。多少の例外はあっても、概ね合っていると思う。
で、ガンダムウォーは1対1で対戦するゲームであるため、大雑把に50%の確率で快感を得、50%の確率で不快感を得る事になる。
この時に問題となるのは、「得られる快感の量の期待値」だ。不快感は「マイナスの快感」として考える。もしこの期待値が負の値となると、ガンダムウォーで対戦する意味が無くなってしまう。ゼロであっても、それはお金を消費する意味の無いゲームとなる。ある程度以上の正の値に設定しなければ、商品として成立しない。
では、どうやって、勝った場合の快感の量を増やしたり、負けた場合の不快感の量を減らしたりできるのか。
ガンダムウォーの場合は、ゲームの性質上、対戦が終わった後のプレイヤーの心理に委ねられる。例えば「プレイングで勝った」と思えば快感は大きい。「運で負けた(自分のプレイングは悪くない)」と思えば不快感は小さい。「ハイレベルで面白い対戦ができた」と思える様な対戦ができれば、双方が快感を得る事さえあり得る。


デザイナーは、ガンダムウォーを商品として成立する様に作っている。
もし商品として成立させるために「運ゲー」に寄せているのであれば、それはデザイナーが我々プレイヤーの事を「運ゲー好き」だと設定しているという事を意味する。
で、事実売れてるんだから、向こうはもう「それで合ってる」って思ってるに違いない。
少なくとも僕はそうじゃないし、そうじゃないプレイヤーも多いと思うんだけどなあ。


何が言いたいのかっつうと、自分の気持ちを相手、特に目に見えない相手に伝えるのは非常に難しいですね、という話。