基本的には前情報無しで、面白いという評判だけで1巻だけ買って読んだ。
面白かったのでそこから6巻まで買って読んだ。面白かった。


舞台は長野県、山岳救助隊とボランティア団体が、協力して遭難者を救助する話です。一話完結型の作品で、誰かが遭難した〜出動〜助けた で、一話終わり。
主人公(三歩さん)はボランティア側の人なんですが、そういう設定にありがちな「役人マジなんちゃないわ」的なストーリーでは無く、むしろ主人公が現実的というか冷静と言うか。遭難者が死んだら崖から投げ捨てるわ、雪崩で2人埋まって1人掘り出したらもう片方は放って帰るわ。
展開自体もかなりシビアで、出てくる遭難者は半分くらい死んでる。ウルトラマンが怪獣を殺さない世の中なのに。
でもその三歩さんは別にクール気取ってるわけじゃなくて、むしろ温厚とか熱血とかに類する性格なので、嫌味が無いのが良いですね。だからこそ救助の時の判断の冷静さが効果的なスパイスになって、読み手を盛り上げるんですけど。
で、閉めの一言「良く頑張った」が凄く格好良く演出される。その瞬間のヒーローっぽさも更なる魅力ですね。男前過ぎる。


ところで、何となくですけど、近いうちにドラマ化される気がします。
ロック・クライミングのシーンが難しいかな。
岳 (1)